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アブねー! 小脳梗塞(4) 

邦明は点滴ラインをとりメイロン™を静脈注射した。
20分後、再び嘔吐。めまいは増悪している。

『もう1筒、アイブイします』邦明は独り言のように言う。
さらに20分後。症状は変わらない、いや悪くなっているようだ。嘔吐の頻度は増し、彼女は動こうとしない。動けばめまいが増幅し、また嘔吐してしまいそうだ。

『頭のCTを撮りましょう』邦明の頭は、再び小脳疾患の可能性を考え始めたわけだ。

10分後に頭部CT写真に目をやると、小脳が一部灰色に抜けている。
『・・・小脳梗塞だぁ』

患者本人、そして夫に病名と病態を説明し、今後のことについては神経内科の医師から説明がある旨を話した。
これだけ小心者の医師だったからこそ、小脳梗塞は見つかった。
『医者は小心者に限る』といった理由だ。しかしもっと症状の乏しい小脳梗塞であれば見逃されていた可能性は十分あったわけだ。

バカ医者は何も考えずに『めまいを伴う嘔吐』というだけで頭部CTをすぐにオーダーする。結果は同じ。本当に差はないのか?
長期的に見れば小心者医師はコストを抑えた医療を行える。バカ医者は常に高いコストを要求することになる。

患者サイドからすれば、これはなかなか見抜けない。

さらに小心者医師の中には違う意味も含まれていて、訴訟に対して小心であるということである。つまり保身。
このために『違うだろうなー』と半ば確信しているのに頭部CTを除外診断に用いる。これは『行動医療学』で非科学的過ぎる。
現在の日本では横行している心理学的行為である。この行動医療学による医療費増加も相当あるんじゃないか?

つづく

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米山博士監修『脳年齢診断』『脳的お仕事診断』
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[ 2006/10/18 11:31 ] 医療小話 | TB(0) | CM(2)

コメントありがとうございます

>>少しは専門性があるつもりのフリーター医師 様

コメント恐れ入ります。
先生のおっしゃるとおりです。今回の「邦明」程度の診察では小脳梗塞を見逃すケースは多くあるとおもいます。
(今回はちょっと長くなりそうでしたので端折ってしまったのも事実です)

先生のように専門性の高いレベルまで熟練しFDになられる方は問題ないと思いますし、日本医療には必要な存在だと存じます。
ただ私見ですがFDになる医師で特にモチベーションの低い女性医師などは、かなり早い段階で踏み切ってしまっているのも事実のようです。基本的にFDには賛成派ですが。


[ 2006/10/27 02:34 ] [ 編集 ]

Cerebellar signsの診察について

Blogを興味深く拝見させていただきました。

医療経済については確かに多くの勤務医が勉強不足ですね。私も検査をオーダーする際にその価格など殆ど意識することなくやってきましたし(純粋に医学的な適応は勿論考えますが)、最近も片頭痛の患者さんにトリプタン系薬物の値段の高さを指摘されて初めて薬価に気付くといった具合で恥ずかしい限りです。

小脳梗塞の診断についてですが、神経学に詳しくない多くの先生方は、このblogのように画像をとって初めて気付くようですね。小脳の症候を見るのに、「邦明」のようにlimb ataxiaしか見ていない(それも不充分な診察で)のが一因かと思います。私どもが小脳症候をスクリーニングする時は、少なくとも眼振、speech、gait、そしてlimb ataxiaを見ます。めまいが強いときにgaitを評価するのは難しいと思いますが、眼振の評価は不可欠です。

椎骨脳底動脈系の梗塞の早期診断はCTでは困難なことが多いです。MRIでも偽陰性に出ることがしばしばあるくらいですから(Oppenheim C. et al. AJNR 2000; 21: 1434-1440など)。
[ 2006/10/26 03:20 ] [ 編集 ]

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